どんとこい背後霊
…オバケにお願いするなんて。変な私。

『そなたが日頃、鍛練を怠る故に…』

『ああ、わかったから!タンレンするから!』

『ふむ…致し方ない…』

ピキイイイッツ!いきなりいつもの金縛り状態になったかと思うと…

乗り移られた!あいつに!

その直後、私の体は、学校へ向かって、猛然とダッシュし始めた!

『ちょ、ちょっと!いっとーさい!』

痛い!痛い!やっぱり筋肉痛!

ところで…

私の学校、知ってるんでしょうね?

『…心得ておる』

私は全身をバネのように躍動しながら、通勤ラッシュの街中を全力疾走していく

…正確には、「私」じゃなくて「あいつ」が。

歩道を!車道を!商店街を!

交差点に差し掛かった。信号は赤。
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