promise

「光来(みくる)。大きくなったら俺と結婚しようね?」


「結婚……?」



あまり賢い子どもじゃなかったわたしは、幼なじみの優羽(ゆう)に言われた言葉の意味がわからず首を傾げた。



「好きと好き同士がずっと一緒に居る約束」


「ずっとって?」


「俺がおじいちゃんで、光来がおばあちゃんになるまで」




大好きな優羽とずっとずっと一緒に居られるなんて、その時のわたしには最高の約束だって思った。




笑顔で頷いたわたしは、そんな日が来るのをずっと夢見ていたんだ……。







っていうのは、遠い昔の話。



わたしにキスとプロポーズをくれた幼なじみは今や見る影もない……。



< 2 / 107 >

この作品をシェア

pagetop