promise


ぶつかった瞬間あがった女の子たちの悲鳴は、



直ぐさま体勢を立て直して走り出す優羽の姿で歓声に変わる。




……良かった無事で。




安心して胸を撫で下ろしたわたしの視界に、



「……えっ」



グラウンドからこちらを見上げた優羽が視線をチラチラと動かしてるのが見えた。




……もしかして、わたしが見てるの知ってる?



なんて浮かれたのは一瞬。


ここは三階でましてや、わたしが試合を見てることなんて優羽は全く知らない。



「…………」



休憩に入った途端、マネージャーが一番に優羽にタオルを渡した。



受け取った優羽の笑顔が、ありがとうって言ってる。




ずっと傍に居たはずなのに……。



わたしたちの距離はいつの間にかぐっと広がっていた。




忘れられない約束を大事に胸にしまってるのはわたしだけだってわかってる。



それでも幼なじみで居られるだけで良いって……わたしはひたすら自分に言い聞かせていた。





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