シンデレラの魔法は解けない




「藍ちゃん……ありがとう」




平さんは泣きそうな顔で笑った。

その笑顔が胸にぐっと染みる。

そしてあたしも、泣きそうな顔で笑っていた。





「じゃあ、辛い時は藍ちゃんに甘えさせてもらうね」



「はい、いつでも甘えてください」





あぁ、平さんが愛しい。

その身体をぎゅっとしたい。

そんな衝動に駆られる。

< 122 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop