シンデレラの魔法は解けない
「あー、もう……
藍ちゃんって分かってやってるの?」
なんのこと!?
ぼーっとする頭で必死に考える。
「すげー可愛い。
ライブなんかに行かずに、このまま連れ去りたい」
「……え?」
思わず見上げると、甘く優しい平さんの瞳と視線がぶつかる。
そして、いちいち胸がきゅんという。
あたしも平さんに連れ去られたい。
でも、
「平さんのスタイリングも見たいです」
遠慮がちに告げる。
すると、
「藍ちゃんは焦らしプレイが得意だね」
平さんは切なげに言葉を発した。
焦らしプレイ?
訳が分からない。
あたしこそ、平さんに焦らされている。