シンデレラの魔法は解けない
「あんた、そんな恋愛話はどうでもいいけど、この部屋どうするつもり?」
そう聞く原あかりに、
「犯人見つけて叩き潰さないとな」
平さんは静かに告げる。
「やっぱあんた、本質的には変わってないね」
「人は簡単に変われねぇよ」
そう言って平さんはあたしの頭を撫でる。
その大きい手で撫でられて、こんな時なのにきゅんとしてしまう。
「それに、もしかしたら藍ちゃんのストーカーと関係があるかもしれない。
俺は藍ちゃんのためになら、鬼にだってなれるよ」