シンデレラの魔法は解けない
午後五時。
定時に仕事を終え、あたしは携帯を確認する。
携帯には、なんと平さんからのメールが届いていた。
『平 慶太』という文字を見た瞬間、胸が不思議な甘い音を立てる。
……あれ、あたしの胸、おかしいな。
平さんのことは好きでも何でもないのに。
そう自分に言い聞かせながら、平さんからのメールを開く。
すると、短い文字の羅列が現れた。
『今日の仕事後、お時間ありますか?
少しだけ、土曜日の準備をしたいと思います』