シンデレラの魔法は解けない





「だから藍。お、ね、が、い。

もし良かったら、藍の新しい彼氏の席も用意出来るよ?」



「新しい彼氏って、今週末だろ?

それに、藍なんかに彼氏出来ねぇって!」



「そっかぁ!そうだよね、あはは」





麻友は放心状態のあたしに白い封筒を突き出して、武雄と腕を組んで出て行ってしまった。

まるで、嵐のように。

あたしはそんな二人を、いまだに信じられない思いで見ていた。


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