ゴールドハンド 罨

happening

晴天の昼下がり





遥香は、いつもの様に 大学帰りの電車に揺られていた。


学友の知抄に 合コンに誘われたが、
行く気になれず…

いつも通りの時間に 電車に揺られる。





遥香の心の中には、今でもずっと 拓斗が居て、

他の男性に目を向ける気など、全くなかった。








そんな、いつも通りに吊り革で揺られる 電車の中で…



ふと 目に留まった、
３メートル程の 視線の先… …扉の前…

イヤホンをして 外を眺めている青年……




“…なんとなく… …拓斗に似てる…”





遥香は、その青年に 釘付けになった。


と、同時に、

彼自身を握る想像を… してしまった。



“やばいっ… なんてことを…”


遥香は、誰にも知られていない事とはいえ、
恥ずかしさに 頭の中のを打ち消そうとした。



しかし、




異様な事が、起こった。