わたし、結婚するんですか?
 よく考えたら、わざわざキャットタワー持ってきてくれたのに悪かったな、と思いながら、
「すみません。
 どうもありがとうございました。

 あのキャットタワー……」
と言いかけると、遥久は、

「金はいらないぞ。
 何度言わすんだ。

 お前の金も俺の金も同じだ。

 気にするな。
 此処にあっても、このキャットタワーもチャトランもお前も、俺のものだ」

 いや……私、キャットタワーや猫とひとくくりなんですかね……? と微妙な顔をしていると、遥久は気づいたように、
「キャットタワーもチャトランも俺も、お前のものだ」
と言い換えてくる。

 いや、誰のものだとか言うところに、ひっかかったんじゃないです、と思いながら、
「も、もう帰ってください」
とうっかり照れてしまった顔を見られないよう、遥久の背を押す。

「なんだ。
 せっかく持ってきてやったのに」
と遥久は文句を言っていたが――。
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