私のご主人様Ⅳ

「…琴音」

「っ!?」

振り返った先にいたのは暁くんで、どっと冷や汗を背中に感じた。

今の、聞かれて…。

「なんで、そんなに我慢してんだよ」

「…え」

「我慢する必要なんか、ねぇだろ。分かんねぇの?若は、お前のことを…」

「違うの」

「は?」

「…何でも、ない」

「何でもないって、お前、いい加減に!」

「っ!?雪…やばいっ!!」

ふと見た窓の向こうに白いものがちらついているのが見える。

洗濯物干しっぱなし…!!

いや、よくよく考えたらこんな寒い日に外に干してる時点でおかしいのにっ!!

「おい琴音!こら待て!!」

「せ、んたく!!」

「あぁ!?」

トコトコと走る私を追いかけてくる暁くん。

それより何より洗濯物回収が先です!!
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