私のご主人様Ⅳ

季龍さんの機嫌が直らない中、そんなこと全く気にしていない源之助さんや信洋さんに助けられてお昼は何とか沈黙に包まれることはなかった。

でも、お昼を食べ終えるとすぐに出発すると言う季龍さんに誰も反対はしなかった。

とりあえずまた長旅に備えてお手洗いや、お茶の買い足しのために動く。

「ことねぇ、お兄ちゃんにキスしてきて~」

「!?」

「だってお兄ちゃんの機嫌直んないもん!」

どうしてそんな発想が出てくるのか…。それに、失敗したら赤っ恥もいいところだよ…。

「ねぇ、ことねぇお願いっ!ちょっとでいいから」

「ブンブンッ」

「ことねぇ~」

梨々香ちゃんから逃げるようにトイレから出ると、信洋さんと平沢さんが道路情報の前で何やら話し合いの最中でした。
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