蜜月なカノジョ(番外編追加)

「えっ…?」

その声を発したのは一体誰だったのか。
興奮状態だったその場が一瞬にして静寂に包まれる。

「葵、お手拭き」

まるでお手と言わんばかりに手を伸ばすと、呆れながらもどこか楽しそうな葵さんが「ったくあんたって奴は」と零しながらナオさんにおしぼりを放り投げた。
それを片手でナイスキャッチすると、ナオさんは呆然とする皆の前で豪快に顔面を拭き始めた。

「えっ…?!」

みるみるメイクの落ちていく顔を見て、そして再び全員が硬直する。
何故なら____





「俺が杏と相思相愛の彼氏なんだから、何の問題もないだろ?」





すっかり素顔に戻った、けれどそれでも隠しきれない端正な顔を晒したナオさんは、とても晴々とした表情で腰を抜かして動けなくなってしまった小笠原君に不敵に微笑んだ。

< 376 / 400 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop