蜜月なカノジョ(番外編追加)

オカマ、決意する



「…嫌?」
「いえっ、嫌、とかそういうことではなくてですね、」
「じゃあ怖い?」
「怖い…というのともまた違うと言うか、」
「じゃあ何の問題もないじゃない。ねっ?」
「ねっ? って、あの、な、ナオさ____んんっ…!」

まだ何かを言おうとした私の唇はそのまま問答無用で塞がれてしまった。
必死に押し返そうとした手はぼよんぼよんの胸パッドの壁に沈み込み、さらには脳天から痺れていくような甘い刺激に全身という全身から力が抜けていく。
だめ、だめ、と思いながらも、ちっとも体は抵抗する気配を見せてくれない。

唇に重ねられた別の唇。
自分よりもほんの少しだけ厚みのあるそれは燃えるように熱を帯びていて、角度を変えて私に触れ続ける。そうしているうちにほんの少しできた隙間から現れたさらに熱い塊が私の口内を侵していく。淫靡な音をたてて縦横無尽に動き回り、必死で逃げる私の舌を捉えて離さない。

そうして今日もまた私は何も考えられなくなっていくのだ。



あぁ、一体全体どうしてこんなことになってしまったの____


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