蜜月なカノジョ(番外編追加)

「……杏の色っぽい声にそそられる」
「………へ?」

抱きしめられた腕の中でボーッと首を上げれば、ナオさんがこれまた色っぽい顔で私をウットリと見つめている。しかも指でツーッと唇をなぞりながら。
ゾクゾクと沸き上がってくる正体不明の感覚に堪らず身を捩ったけれど、力強い腕が動きを阻む。

あぁ…もう本当にわけがわからない。
どうしてこんなことになったのか。ナオさんは一体何を考えているのか。
そもそもどうしてこんなわけのわからない状況を私は受け入れてしまっているのか。

「…杏」
「………」

「杏はこのまま恋人も作ることなく一生を終えるつもり?」
「……え?」

妖艶な笑みを浮かべていたナオさんはいつの間にか真剣な顔に変わっていた。

「杏が男性恐怖症なのはわかる。でも本音ではどう思ってるの? 本当に一生このままでいい? それとも本当は女性としての喜びだって知りたいって思ってる?」

いきなり何を言い出すんだろうと思った。
でも、ナオさんの顔があまりにも真剣で…

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