蜜月なカノジョ(番外編追加)
「でもね、戸惑いながらも杏が普通に私を受け入れてくれてる姿を見て思ったの。杏の本能は何よりも正直なんだって」
「…本能?」
「そう。もしもそれが本気で受け入れられないことだったら、杏の体が先に拒絶してるはず。今までだってずっとそうだったでしょう? でも杏は戸惑いながらも私の行為を受け入れ続けてくれた。その事実が大事なんじゃないかって」
「事実…」
「だからこの一週間は敢えて何も言わずにいつもの日常にキスをするという行為だけを付け加えた。最初はびっくりするだけだった杏も、繰り返すうちに意識のどこかで『キスされる』って思ってたでしょう?」
「…っ」
図星過ぎて言葉も出ない。
…そう。私は戸惑いながらも常に「もしかしたら」を予想していて、そしてその行為に流され続けていたのだ。
「あぁごめんね? 杏を責めるつもりも恥ずかしめたいわけでもないの。私にとってはこの上なく嬉しいことなんだから」
「嬉しい…?」
「当然でしょ? 好きな子にキスをして、しかもその子は男性恐怖症で。それでも受け入れてくれてる。その現実に喜ばない奴なんているわけないでしょ?」
「……」
えぇと、つまり…ナオさんが言いたいことはなんなんだろう。