お散歩

お迎え

 +++遥海side+++

「3限始める前に転校生居るから入ってこーい」

 ガラガラ

「はーい!」

「5人一気に自己紹介すんのめんどいから千夜やって」

「ホイホイ
 どーも、秋橋 千夜(あきはし ちよ)で~す
 んで隣にいるのが東條 夏梅(とうじょう なつめ) 隣が遠藤 秀人(えんどう しゅうと)、松澤 大貴(まつざわ だいき)、倉本 涼浪(くらもと すずなみ)でーす」

「お前らの席は・・・」

「あー、いたいた
 あの子の席の周りにしてください」

「あの子?
 七彩か、おういいぞ~」

 えぇぇぇ

 先生なんでそう簡単にオッケーしちゃうの・・・

「宜しくね、遥海ちゃん」

『えっ、あっ、よっ宜しくお願いします倉本さん』

 綺麗な顔・・・

「へぇ~、これが蓮のこ?」

「こら夏梅、遥海ちゃん怖がってる」

「あぁ、ごめん
 結構可愛いいね、後で蓮からかいにいこーっと」

「遥海ちゃんごめんね〜
 いきなりこんな無礼な奴ばっかりで、さっきもあったけど、俺は遠藤 秀人だよ」

『どっどうも』

「俺達、蓮に言われて来たんだ
 君、イジメられてるでしょ?」

『うっ、あ』

「千夜もストレートすぎ」

「だってだって蓮の好きになった子だよ〜?
 ちゃんと守ってあげなきゃじゃん
 ね?ナツ」

「おう」

「あんたのこと、俺達はしってる
 家庭環境も生い立ちも、ただ俺達は蓮さんに頼まれてあんたを守りに来ただけだ
 蓮さんに言われなきゃ俺達はあんたなんて正直どうでもいい
 くれぐれも、勝手な行動はするな
 あんたの生活を四六時中監視する訳じゃないからプライベートは守られる」

「ちょっと大貴、言い過ぎじゃ・・・」

「秀人は違うの?
 また我慢することになるかもしれないんだよ?」

「それはそうだけど・・・」

『あの』

「「「「「何?」」」」」

『嫌なら守らなくていいです
 蓮には私から言います』

「お前に・・・
 お前に何ができんの?
 お前は嫌いだと言って蓮を傷つけたあげく今度は付き合って、交戦の時拉致られて城島に迷惑をかけた
 今度は蓮が勝手にやったことって言えば済むと思ってんのか知らんが、蓮はお前の身をあんじて俺達に頭を下げてまでお前の事を守ろうとしてる
 嫌なら守らなくていい、それならそうでいいよ
 俺達から蓮に伝える
 けど、その代わりお前がどんな酷い目にあっても、助けないよ
 蓮が何を言ってもね」

「そうだねぇ、こっちにも色々事情あるしね
 さっきの会話で不快にさせちゃったのならごめんね
 大貴が言った蓮が何を言ってもって言うのを簡単にしちゃえば酷い目にあってる遥海ちゃんを助けに行くのを俺達は蓮を監禁してでも助けないって事だから、今後発言には気をつけたほうが良いよ
 こんな感じでいい?千夜」

「良いんじゃない?
 この事は大貴と夏梅に任せるよ
 ねぇ、遥海ちゃん
 俺達は蓮が苦しまないようにしてるだけだから、自分のためって思わないでね」

 ゾクッ

 この人が怖い、いやこの人がじゃない

 この人達が怖い

 この人達にとって蓮がどんな存在なのかは知らない

 けど、この人達にとって蓮って言う存在はとっても大きい存在なんだ

 怒らせちゃいけない、絶対に

 ---遥海sideend---
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