春色のletter
「彼は、もうそこにはいないみたい」
「そうなんですか?」
彼女はちょっと残念そうな顔をした。
「ハル、かっこよかった?」
「ええ、ちょっと髪の毛はぼさっとして、最初は暗いのかなと思いましたけど、目が生き生きしてて話し方も大人びてて、素敵でした」
「そっか」
私は、またカップに口をつけて珈琲を味わった。
淳さんも、つられて口をつけた。
「写メとかは撮らなかったの?」
ちょっと、ためらいがちなのを気付かれないように、自分なりにさりげなく聞いた。