二人だけの約束
プロローグ
「ゆきなーはやくこいよー」

「しょうくんまってー」

私が6歳の頃、私たちはお母さんに連れられ広い野原で遊んでいた

「しょうくん、あたしもうつかれた〜」

「ったく、ゆきなはつかれるのはやすぎ」

走りすぎて疲れて私は少し休むことにした

ふと翔くんを見ると何かをしゃがんで見ているみたいだった

不思議に思って翔くんに近づいた

「なにみてるの?」

こえをかけると

「なぁ、ゆきなこのはなしってる?」

見るとそこにはちょっと変わった形の白い花が咲いていた

「なんだろう?わかんない」

「これシロツメクサっていうんだ。まえにママがおしえてくれた」

翔くんが自慢気に言った

「そうなんだ‼はじめてしった!」

おばさんものしりだな…

そんなこと思っていると

「ゆきな、ちょっとみみかして」

「ん?」

そうすると翔くんが私に何か話した

私はその内容に驚いた

「っ!」

「ゆきな?どうしたの?」

翔くんが私の顔を覗き込みながら言った

「し、しょうくんのバカっ‼」

私はそう言って走り出した

「ゆきな‼あぶない‼」

翔くんの叫びに気づいて横を見ると私は道路に出ていてトラックが猛スピードで私の方に走ってきた

「きゃあぁぁぁぁぁぁ‼」

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