幸せの構図

さよなら

若気の至りで傷つけた彼女。彼女が大学を卒業する時、僕は留年していてまだ2年生だった。

学生食堂で時折すれちがった。気まずかった。その時の彼女の笑顔、友達と話す声、昨日の出来事以上に鮮明に残る。

彼女が卒業したあと、その友達から電話があった。神奈川の私立校に勤めたという。実家の徳島には帰らなかったという。

そして・・・

「卒業するまであんたのこと、待ってたんだよ」

そう言われた。

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