幸せの構図
「他人事みたいに言えるのね。強いわね」

「そうですよね。自分でも不思議なくらいですから」

「そっか。じゃ続けましょうか。ひろし君はおすみのお母さんとも会ってるんだよ。おすみ、彼と結婚したいって言ってたからね」

「・・・・・」

「ちょっとショックだったかな。でも平気だよね。それでね、彼が年末年始で帰省したときなんかはもう大変だったよ」

「その時のこと、彼の日記にも書いてました」

「えっ?なんて?」

「けんかしちゃって、そのまま帰省の電車に乗ってしまって。でも彼女が握ってくれたおにぎりを食べたら涙が止まらなかったって。なんかすごいなぁって思いました。2人とも」

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