幸せの構図
私はやすこが手渡したメモにケータイ番号を走り書きして渡した。勢いに押されて、はやる気持ちも鎮められてしまった。私はさっきまでの淡い幻想のような想いから一気に現実へと戻された感じだった。

20年ぶりの再会も、そこに時間の壁はなく、つい先日まで普通に会っていたかのような感覚だった。そのやすこは一体私に何を語るのか。りつこと会っているのは何故だろう。そして一体何を話したんだろう。私は彼女からの連絡を心静かに待つことは出来なかった。
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