幸せの構図
「辰野だけはホタル祭りまでお預けだよ」

「あ、全然平気。私もそのほうがいいな」

「そうだな、お前は焦らされるの好きだもんな」

「そうね、ひろし君の焦らしには弱いからなぁ」

「もうお願い、許してっていうときの哀願するようなお前の顔、本当に大好きだぁ」

「ひろし君だって私に焦らせれたら女の子みたいなあえぎ声出して悶えるくせに」

「そうか?じゃ今夜はお前が泣いてすがるまで焦らしてやる」

「あら、今日はどんなことしてくれるのかな。楽しみぃ♪」

照れもなく小気味良いテンポでこんな会話が交わせる2人が好きだった。
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