三次元に、恋をした。
「この前の居酒屋の料理ですか?」

「さすが。よくわかったね?」

ここ最近の記憶に印象深いことの一つ。

舌を唸らせたあの料理たちが成瀬さんの手によって再現されている。

味はしっかり覚えている。

が、しがない私の腕では作れる訳もなく。

近々また行こうかな、なんて思っていたくらいだ。

「作り方、……わかるんですね」

「昔よく手伝ってたからね〜 」

幼い頃から調理場に立ってお手伝いをしていたと教えてくれた。
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