三次元に、恋をした。
そのまま私の身体をギュっと抱きしめた。

私の腕の中にすっぽりと収まっている彼はまるで子供の様にも見える。

これが俗に言うギャップ、ですかね?

「大丈夫です。 会いに行きますから」

「…… 」

「ほら? 私、成瀬さんに胃袋掴まれちゃったから…… ね?」

「…… 」

「ちょっと。聞いてます?」

胸の位置にある彼の頭はゆっくりと動き、私の顔を上目遣いで見上げた。

「なんでそんな可愛いこと言うの? 離れたくなくなる…… 」
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