三次元に、恋をした。
ようやく着いた奥のカウンター席は私達が来るのを知っていたかのように準備されていた。

席に着くとカウンター越しの大将から声がかかる。

「おお!歳三 今日はべっぴんさんと一緒か!お前も色男やの〜 」

見た目、結構なお年を召した大将はそんな歳を感じさせないほど元気ハツラツで威勢が良い。

成瀬さんのことを下の名前で呼ぶほどだから、余程の仲なのかもしれない。

「さぞかし色んな女性を連れて来たんでしょうね」

どれほどの女性を誘ってきたかは知らないが、私もその中の一員であろう。
< 64 / 198 >

この作品をシェア

pagetop