三次元に、恋をした。
あ、本当にヤバイかも。

そんな事は安易にしないで?

顔には出ないかもしれないかど、身体は正直だから胸が少し痒い。

ふぅ〜と一呼吸して落ち着かせ、目の前の料理に集中した。

「お嬢ちゃん すまんな。歳三は仕事人間だからな… 」

カウンター越しの大将が私に声を掛けてくれた。

「ああ見えて歳三は甘えん坊でな? 小さい頃はよう泣く子じゃったよ」

思い出話でもして一人きりの私を気遣ってくれているような、そんな気がした。
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