俺様御曹司とナイショの社内恋愛
「売るための、というとたとえば・・・」

「まぁ、キャラデザはなるみさんだから、まず彼女のファンの購買が見込めるな。あとは、声を当てる声優さんの人気も侮れないからな。そのへんの選定もOtomotionが抜かりなくやってくれるだろうし、声優界とのパイプも太いはずだ。
人気・実力のあるベテランと、勢いのある若手の組み合わせっていうのが、個人的な希望だけど、どうなるのか・・・」

白石の吸収力には、いつもいつも驚かされる。


「こっちの動きとしては、たとえばインターネットテレビと連動させられたら、面白そうだなと思って、企画を練ってる」

常に先を、常に上を、彼の行動と発想は、やはり規格外だ。


「明日もOtomotionだな。アポはとってある」

「はい!」
気持ちは、いざ出陣!なのである。

ネットテレビか・・・
「資料作成とか、手伝えることありますか?」

「じゃあこれ、沢木さんに頼んで集めてもらった各社の概要」
雑多な書類の束。

「分析と比較してみます」

「うん、頼む」

噛み合ってきた、と感じる。なにより、役に立ちたいと強く思う。
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