先生って言う名前の人

「待たない」

先生は容赦なく次のボタンに手をかける。


「ちょっと待ってよ」

先生の体を手で跳ね返そうとすると、強い力で手首を掴まれて、
そのままソファに押し付けられた。


あたしはまだ心の準備が出来てない。

体の準備もーーーー。


「ちょっと待ってってば!」


あたしは上から押さえつけてくる先生の下で身動きの取れない手足をバタバタさせて、必死に抵抗した。


すると先生はすぐに体を起こして、ごめん、と謝った。


下に目をやると、はだけたパジャマからあたしの体が見え始めていた。


あたしはパジャマの胸元をきゅっと握って、先生に訴えた。



「ちょっと待って、、
あたしまだ初めてが終わってないの!」


そう言うと先生はすごく切ない顔をした。


「、、そっか、初めては大事だもんな。ごめん」


あたしから離れてベッドに座り直した先生を見て、気付いた。


あれ、なんか違う感じになっちゃった、、?


言い方を間違えたかもしれない。


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