先生って言う名前の人



素敵なプロポーズみたい、と思っていたのが、

本当にプロポーズだったとは思わなかった。



あたしは予想外すぎて全く声が出なかったけど、

ようやく頭が追いついて嬉しくて涙が出た。




泣いているあたしの顔を覗いて、
先生は心配そうに言う。


「、、やだ?」


あたしはすぐに首を横に振った。



「、、、あたしでいいの、、、?」





涙で声がかすれて、うまく話せない。








「華じゃないとダメなの」





あたしは先生が差し出した指輪を胸で受け止めて、


指輪ごと先生に抱きついた。





「、、結婚する」






先生は嬉しそうにふふ、と笑って、


あたしを強く抱き締めてくれた。




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