天神の系譜の奇妙なオムニバス
そんな訳で。

「えっ？」

まだ校内に残っていたベルを探し出し、リュート達は掛け合ってみる。

「何かこんな時にだけ無理言って悪ィんだけどよ…」

恐縮そうに言うリュートに対し。

「そんな！全然！」

ベルは手を横に振った。

「私の方こそ、いつもダンが迷惑ばかりかけてるのに、私の事頼ってくれて嬉しいよ！」

リュートとダンドリッジが戦闘になったり、先程もティグルとダンドリッジが一触即発の状態になったばかりだ。

ダンドリッジのマスターであるベルとしては、除け者にされてしまうのではないかと心を痛めていたのだ。

「じゃあ、本家の方に連絡してみるね」

スマホを取り出すベル。

「いつから利用の予定？今から行く？」

「えっ、今から？」

古奈美が驚いたように声を上げる。

「毎年夏休み期間は、橘リゾートは天神学園関係者専用みたいになってて…OBの方や、生徒が自由に使えるよ」

ベルが説明した。

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