天神の系譜の奇妙なオムニバス
突然行っても、水着や浮き輪、ビーチパラソルなどは全てレンタルで使用できるし、水上コテージがあるので宿泊もできる。

それが無償で利用できるというのだから、天神学園の生徒万歳だ。

「すぐにでも利用できるみたいだよ。早速行こうか」

電話で確認をとったベルが言う。

着の身着のままで、リュート、ティグル、アマリリス、古奈美、ベルの5人が向かう事になった。

「残念だけど僕は遠慮しておきます。自警団の団長が、リゾートって訳にもいかないですから」

そう言うのは沖田。

「俺は護衛として同行させてもらいます。リュート殿、ティグル殿、アマリリス殿の3名はミルトゥワからの留学生。何かあっては事ですから」

相変わらず顔を出さないままで佐助が言う。

「ダンはどうする?」

何もない空間にベルが問い掛ける。

姿を消して隠れているのだろうか。

ダンドリッジの返事はない。

「…照れちゃってるみたい」

ベルが苦笑いした。

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