天神の系譜の奇妙なオムニバス
その時だった。

「待てい!」

プリティープリンセスが飛び降りてきた屋根の上から、男の声がした。

「あぁん?」

見上げるチンピラ風の男とプリティープリンセス。

そこに立っていたのは、袖無しの白い空手着を纏った男。

「リュートく…!」

プリティープリンセスが言いかけて、言葉を止める。

その男が顔に装着しているのは、屋台で買ったテンジンレッドのお面だった。

「助けを求める悲鳴を聞きつけ、あっちからやって来た!」

あっちって抽象的だな。

「正義のヒーロー!リュートマン!」

正体バレ乙。

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