【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「生きなくちゃ?なんで?」
沙耶は、自分で答えを見つけ出す。
何があっても、人を頼らない癖がある。
そんな沙耶が、俺を頼る。
「お前の存在で、救われた人間がいるからだ」
自分を救った存在……その人が人生に絶望し、死ねば、救われたものは何を思うだろうか。
少なくとも、俺は辛い。
辛いなんて感情では、表せなくなる。
前世では、愛した人。
現世では、愛した人、救ってくれた人。
……見捨てられるわけ、ない。