【完】☆真実の“愛”―君だけを―2

黒い、月影

□相馬side■



車に乗り、約一時間半。


ついたのは、焔棠本家。


「よく、来たな。……沙耶の件は、聞いている。この間も、混乱させてしまって……すまなかった」


まず、沙耶を抱えた、俺を迎えたのは、雪さんだった。


“戮帝”と呼ばれ、組員に慕われる彼は、深く、沙耶に頭を下げていた。


沙耶は、静かに首を横に振って。


「……やめてください。あれから、もう、だいぶ、経ちますし。私も、死にたいなんて……軽率でした。あれから、考えを改め、生きる方向に考えています」


沙耶が下ろすように求めてくるので、下ろしてやれば。


沙耶は、雪さんに深く、頭を下げた。
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