【完】☆真実の“愛”―君だけを―2


「お、お借りしまーす」


「おう」


逆らうと、怖い。


なんか、体がそう言った。


なので、おとなしく、お借りする。


正直、千歳に借りて返せば、あの父親の顔も家族の顔も見なくてすむのだ。


清々する。


それだけ、嫌いなの。


あの父親も、母親も。


子供は親がいないと生きていけない。


でも、だからといって、子供は親の道具じゃない。


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