【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
生まれたばかりの子を抱え、ふらりふらりと、夜の道を、彼女は彷徨い、謝り続ける。
ごめんね。
あなたと出逢えたことは私の希望であり、
光であり、
誇りでした。
あなたを出逢ったことを私は後悔しない。
『……い、や……いや、いや!逝かないで……死なないで……っ!!』
この命、あなたにあげたかった。
永遠の命。
私は今日消えるから。
『――お願い、燕鳳を連れていかないで。燕鳳を連れていかないで。妾の永遠の命をあげるから!』
姫としての役割をちゃんと果たして見せるから、
どうか……どうか……っ!!
―――誰も助けられなくて、ごめんなさい。
―――最後まで、守れなくてごめんなさい。
爆発する。
月姫の悲しみ。