【完】☆真実の“愛”―君だけを―2


呪いのような、日記だった。


ずっと、じめじめしていて。


俺は、先が気になった。


祖父の書く、“ああ”が気になったのだ。


どれくらい、めくったのだろうか。


数行しか書かれていないところを見ると、忙しかったことがうかがえるが、そんな祖父は第一夫人が妊娠したときと、運命の出会いを果たしたとき、そして、第一夫人が身罷った時は、物凄い量の日記をつけていた。


知らない漢字もあったから、辞書を片手に。


俺は毎日、読み漁った。


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