【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
――今日、涼夏と喧嘩した。
ことの発端は家族旅行で、久しぶりに休みがとれたから出掛けようとしたんだ。
そしたら、陽介が当たり前のように、稜をつれていこうとした。
それが許せなくて、怒鳴ると。
涼夏と大喧嘩になって……俺は何が悪かったのか、分からない。
大体、稜が存在しなければ良かったんだ。
そういえば、ひっぱたかれた。
そして、旅行には行かないと言われ、夜は、部屋にも来ず、涼夏は稜に付きっきりになってしまった。
本当に、訳が………………以下略。
あ、祖父って、馬鹿だったんだ~
幼心に、そう思った。