【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
□京子side■
初めて知る、過去。
それは、相馬以上に重いもので。
自分を責め続ける父さんは、心優しい人で。
「……“あの人”って、誰なんや?」
自分は、母親似。
相馬は、父親似。
総一郎兄さんや水樹たちは………
「……」
私の質問に、彼は目を伏せた。
そして絞り出すように言った。
「陽希兄さん……」
やっぱりか。
兄と弟が似ている相手……それは、父さんではなかった。
いきなり名前を出され、目の前で呆然と、
「え……?」
しているこの人に似ているのだ。
「……どういうことだ?」
陽向が、低い声を出した。
陽希伯父さんと陽向伯父さんは、双子だから……容姿自体に大した違いはない。
ただ、性格が違いすぎるのだ。
目を見開くほどに。
初対面ではわからなかった人も、彼らの性格を知れば、その後、間違えることはなく、双子を見分けた。
水樹と氷月の場合は、無駄に明るい水樹と無駄に物静かな氷月で別れているので、間違えようがないのだが……
「つまりは、なんや?母さんは、父さんを通して、陽希伯父さんを見ていたってことか?」
「……ああ。その頃、すでに俺らと年の離れた兄さんには、妻がいた。しかも、恋愛結婚末の妻が。引き離せるわけでもなく、だからといって、それを傍観して、想いを封じ込めることも和子にはできなくて……俺は、あいつに薬を盛られる前から、愚痴を聞いていた。『どうして、ずっと前から側にいたのはうちのほうやったのに、今さら別の子が現れるん?なんで、はるくんをうちから奪ったんや?』……あいつの口癖みたいなものでもあって。このままじゃ、義姉さんが危ないと思った」
父さんの言葉で、陽希は真っ青に、その妻の魅雨は下唇を噛んで、目を伏せて。
「明らかに、片想いだった。でも、わかっていたけれど、その判別がつかなくなるくらいに、和子は兄さんを愛してた」
「っ……!」
従妹として、義妹として、可愛がってきた女の正体。
陽向おじさんとは違い、人の良い陽希さんは口を手で覆った。
初めて知る、過去。
それは、相馬以上に重いもので。
自分を責め続ける父さんは、心優しい人で。
「……“あの人”って、誰なんや?」
自分は、母親似。
相馬は、父親似。
総一郎兄さんや水樹たちは………
「……」
私の質問に、彼は目を伏せた。
そして絞り出すように言った。
「陽希兄さん……」
やっぱりか。
兄と弟が似ている相手……それは、父さんではなかった。
いきなり名前を出され、目の前で呆然と、
「え……?」
しているこの人に似ているのだ。
「……どういうことだ?」
陽向が、低い声を出した。
陽希伯父さんと陽向伯父さんは、双子だから……容姿自体に大した違いはない。
ただ、性格が違いすぎるのだ。
目を見開くほどに。
初対面ではわからなかった人も、彼らの性格を知れば、その後、間違えることはなく、双子を見分けた。
水樹と氷月の場合は、無駄に明るい水樹と無駄に物静かな氷月で別れているので、間違えようがないのだが……
「つまりは、なんや?母さんは、父さんを通して、陽希伯父さんを見ていたってことか?」
「……ああ。その頃、すでに俺らと年の離れた兄さんには、妻がいた。しかも、恋愛結婚末の妻が。引き離せるわけでもなく、だからといって、それを傍観して、想いを封じ込めることも和子にはできなくて……俺は、あいつに薬を盛られる前から、愚痴を聞いていた。『どうして、ずっと前から側にいたのはうちのほうやったのに、今さら別の子が現れるん?なんで、はるくんをうちから奪ったんや?』……あいつの口癖みたいなものでもあって。このままじゃ、義姉さんが危ないと思った」
父さんの言葉で、陽希は真っ青に、その妻の魅雨は下唇を噛んで、目を伏せて。
「明らかに、片想いだった。でも、わかっていたけれど、その判別がつかなくなるくらいに、和子は兄さんを愛してた」
「っ……!」
従妹として、義妹として、可愛がってきた女の正体。
陽向おじさんとは違い、人の良い陽希さんは口を手で覆った。