【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「沙耶ぁ~」
「わっ、澪!真姫!」
二人とも大泣きで、私はめちゃくちゃに謝った。
「バカ!心配したんだからね!」
「は、はい……大変、申し訳ありませんでした」
片手は点滴に繋がれたまま、私は、ひたすらに謝り続けた。
みんな泣くばかりで、私はどうしたらわからなくて。
でも、その時間ですらも幸せを感じた。
「無事で良かったよ。本当に……」
「たははは……ごめんね、千歳。甲斐も、口裏合わせ、有り難う」
「二度とごめんだよ。殺されるかと思ったんだから」
ため息をつく彼は、私を引き留めなかった件について、周囲にいろいろと言われたらしく、本当に申し訳ない。
「わざわざ、有り難う」
この三日で、何人ぐらいの人が来てくれただろうか。
『貴女は、愛されているんだから』
鶴の言葉が、心の中でよみがえる。
(愛されるって、恥ずかしいけど嬉しいね。鶴)
本当に心から、そう思う。