好きだなんて言えません



手にとっていた本を戻し女の子のもとへ駆け寄る



「…お母さんと逸れちゃったの?」


優しく話しかけると




「ママがいなくなっちゃった〜!!」

そういって泣き続ける



「そっか。じゃあ、私と一緒にお母さん探そうね」


笑顔で女の子の頭を撫でると

女の子も次第に泣き止んできた


「…うん」

「よし。いこっか」



そう言って女の子を抱っこすると

ギュって服を掴んでくれて


かわいいなとほっこりした





歩き始めて数分





聞き覚えのある声が耳に届いた




「日和なにしてんの?」









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