好きの海に溺れそう
一瞬でバレた…。



電話の相手は俺のクラスの担任の先生だった。



《で? なんで電話?》

「あ、暮名さんなんですけど、熱出てるので今日お休みします」

《…なんで霜月が連絡するんだ? 親御さんは?》

「いや~…熱出てるって分かる前に仕事行っちゃって今家に誰もいないので…」

《ふーん。で?霜月は? あと5分でホームルームだけど》

「遅刻で…」

《…了解》



ふう…。



なんとか連絡完了した。



杏光のために氷枕と冷えピタを用意する。



あとは、いつでも飲めるように水を水筒に入れて枕元に置いて…。



よし、一応これでいいかな?



「俺のお母さんに言っておくから、なにかあったらお母さんに連絡して」

「わかった…」

「じゃあ俺行くね? 今日バイトないし早く帰ってくるから、なんか買ってきてほしいものあったらメッセージ入れてね」

「ん~…。ありがと…いってらっしゃい」



弱ってる杏光を置いて家を出るのは心苦しい…。



早く帰ってこよう…。



家を出て、自分の家に戻る。



帰ってきた俺に驚いてるお母さん。



「あれ、なんでいるの?学校は?」

「杏光熱出して学校休むから、お昼ご飯とか面倒見てあげて」
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