盲目少女と発話障害少年
1章
ここは病院の103号室。
私は小さい頃から病気なの。
1度もこのお部屋から出た事は無いの。
お母さんはたまに見に来てくれるみたい。
お母さんの顔はもう、忘れちゃった。
早く、目が見えるようになりたい。
「ゆーな。」
誰だろう。私を呼ぶ声。
「お母さんよ。」
ああ、お母さん。か。
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