きみが嘘をつくから。

疲れ




久々の学校は疲れた。


大きく伸びをして机に伏せる。



今人多いし、もう少ししてから帰ろう。



「乃々香。」

大輝の声だ。


教室は騒がしかったけど、席が近いから二人の会話が嫌でも耳に入って来た。



二人でどっか行くんだ。


まぁ、俺には関係ないけど。



……聞きたくなかった、なんて。





二人の声が聞こえなくなってから体を起こした。



俺も帰ろ。


帰ってゲームしよ。



友達がまだ教室に残ってたからゲームに誘った。



結局、章悟と匡平、智也、俺の四人で、俺の家でゲームする事になった。



ゲームの最中、何度か頭に二人の姿が浮かんだ。


「あー!くっそ、死んだし!」

何時もならもっと出来るのに。



「お前今日調子悪くね。」

友達の一人の章悟がテレビ画面に目をやったまま、そう言った。



「久々の学校で疲れた。」

その場に倒れこむ。



調子悪いのは嫉妬とかじゃなくて疲れてるからだ。


そう自分に言い聞かせた。

< 13 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop