俺がずっと守るから
「っ、李樹?」
彩葉の驚いた声が俺の名前を呼ぶ。
ハッとして掴んでいた彼の手首を離せば、三芳はクスリと笑った。
「やっぱり俺と彩葉ちゃんとのことは応援できない?」
「……、」
「"お幸せに"って言ってくれたらしいじゃん」
「っ」
思わず息を飲む。
いつの間にそこまで知ったんだ。
まぁ、彩葉から聞いたんだろうが。
事実すぎる言葉に、俺は返す言葉もなかった。
────キーンコーン…
そんな時に鳴ったある意味タイミングのいいチャイム音。
彩葉の顔を見ることもできずに自席に座った俺は、自分の無計画さにほとほと呆れていた。
***
「…え、司(ツカサ)様が?」
それから数日経ったある日の土曜日。
相変わらずの彩葉との距離感に苦戦してる俺に、賢木さんから情報が入った。