俺がずっと守るから
***
「お嬢様」
「り、き?」
今、私の目の前には李樹がいて、場所はどこかの部屋のスイートルーム。
一体何が、どうしてこうなっているのかが分からなくて、私は目の前の状況を理解するので精一杯だった。
「李樹…、だよね?…待って、私今全然意味わかんなくて…っ」
あぁもう、情けない。
何故かは分からないけど、涙まで溢れてきた。
けど、次の瞬間。
─────ギュッ
「彩葉」
「…っ!」
安心する温もりに包まれて、大好きな声が耳元で聞こえて、すごく幸せな感覚に襲われたのだけは理解できた。