私が行かないでって言ったら、君はここにいてくれますか?

叶わない恋でもいい

次の日、目を覚ましても、現実は変わらなかった。




当たり前だけどね。




スマホは昨日私が投げつけた場所にそのままあった。




返信しようと思ったけど、なんて言えばいいのか分からなくて全部そのままにしていた。




「志帆ーーー?起きなさーーーい!!」




「はーーい!」




お母さんにそう言われて起き上がる。




鏡を見るとそこには目が腫れている自分の姿。



「マジかーーー。まぁ、仕方ないよね。」




私は髪だけとかしてリビングに入る。




「やっと起きたー。呼んでも起きないからびっくりしたわよ。」




「んー。ごめーん。」




「って、志帆!顔赤いわよ!!熱あるんじゃない?」



確かに頭はぼーっとするけど、それは泣いたせいかなって思ってた。




お母さんが体温計を持ってきて私の脇に挟む。




「ちょっと!熱あるじゃない!!ご飯食べたら寝てなさい!!」




「・・・・ほんとだ。38.5度。」




熱があるって分かったら逆に具合が悪くなってきた。




「もう!!お盆に入ったから病院明日しかやってないし!!今日は寝て、明日は病院!!分かった!?」



お母さんの迫力に負けて私はこくこく頷いた。




「じゃあお母さん今日仕事だから大人しくしてなさいよ?」




「うん。行ってらっしゃい。」




「行ってきまーす。」




お母さんが仕事に行って私は1人ソファーに座ってテレビを見ながら朝ごはんを食べる。




熱はあるけど、普通に食欲はある。




テレビで各地の花火大会の特集がやっていた。




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