小悪魔なキミに恋しちゃいました。
控え室を出て見ると、そこはまた異次元のよう。
「うわぁ、人いっぱい」
高校の学校祭って、こんなに人集まるんだ。
中学の時なんかは、校内のみだったこと、他校からの出入りは禁止だったこともあり、そこまで混雑……ということは無かったけれど。
高校となれば、規模が全然違う。
狭い廊下は、人、人、人!!
「ね、人で酔っちゃいそうだわ」
それは、悠陽ちゃんも私と同じく人の多さに圧倒されているようだった。
「ね、茉莉!!あのお店行こ!」
悠陽ちゃんが初めに指さしたのは、2年生のクラスの焼きそば屋さん。
「お腹空いたー」と悠陽ちゃんはズカズカと人の間をぬって進んでいく。
「宮野って、食い物しか目にないのかよ……」
大和くんは苦笑いをしながらも、悠陽ちゃんの後ろについて行った。
私も置いていかれないように、必死に背中を追いかけた。
午前中たくさん働いてお腹が空いていた私たち。
そこで食べた焼きそばはとっても美味しかった。