木村先生と和也君
そかもしれないけど,この状況は非常にまずい。

「和也君,ちょっと落ち着こう」

私は,和也君の下から抜け出して,部屋の奥の方へ逃げる。

「私は,和也君のお父さんとお母さんに『節度あるお付き合いをします』って宣言したからさ,言ったそばからこんなことしてたら,お付き合いすること認めてもらえないじゃん」

そして,私は逮捕される!!!

「節度あるお付き合いって,なんですか」

和也君はまた不満そうに言う。

「それは・・・」

なんて言う?なんて言ったらいい?

「わ,猥褻な行為を,しない・・・」

言ってしまった・・・

「猥褻・・・・?」

呟いて,和也君が私の上から離れる。

私はこの隙に,起き上がり体勢を立て直す。

和也君は,その場に座って考え込んでいるようだった。

「猥褻って,どこからですか?」

「うっ」

それは私もよくわからない・・・

「俺は,二年間,ずっと先生が好きだったんです。やっと付き合えることになったのに,これ以上距離を縮めることはできないですか?」

そんなこと言われても,私だって我慢してるのに。

「先生がこんなにそばにいるのに,俺は・・・我慢できないです」

「高校生のうちは,だめだよ」

「ハグもだめですか?」

ハグ・・・ハグは外国では挨拶だ。

未成年とハグで逮捕はないだろう。

「ハグくらいなら・・・いいと思う」

私が言うと,和也君は私を抱きしめた。

・・・

和也君の服から,いつもの柔軟剤の香りが漂ってきた。

和也君の体温が伝わる。

息が苦しい・・・

顔が熱い・・・

心臓がどきどきする・・・

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